けろけろワールド

『思わず笑顔になっちゃう』『思わず笑顔になっちゃう』そんなエピソードをエッセイにして投稿します(^O^)私のエッセイで誰かを笑顔に出来たら嬉しいな〜よろしくお願いします(^-^)

失礼します!

私は、礼儀正しさには定評があると思う。

誰に対しても挨拶は欠かさないし、中学の頃から、どの先生にも丁寧語を使っていた。

 

部屋に入る時は、必ずノックをし、「失礼します」と声をかける。

中学生の頃から、職員室に入る時は必ずそうするようにと教わってきた。

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そんな私の習慣は、役に立つこと8割、そして例外が2割だ。

大抵は、丁寧な人だなと思われる。

しかし、それは時と場合によるものだ。

 

私は大学一年生の頃、アイスクリーム店で働いていた。

アイスが安くなるセールが毎月あり、その日は多忙で、みんな必死に働く。

私も仕事が遅いながら、皆に続いて、懸命にアイスを丸めた。

 

急ぐと、人間、つい素が出てしまうもの。

ある時、私はアイスクリームのケースのドアにノックし、「失礼します!」と声をかけ、アイスを丸め始めてしまった。

よく言えば、アイスにも敬意を払う、とても丁寧な店員だと思う。

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忙しかったので、誰も見ていなかったことを願ったが、アイスクリーム店は女社会。

現実はそうも甘くない。

『アイスに敬意を払う女』という噂がすぐに知れ渡ったことは言うまでもない。

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さて、次に私はコンビニで働き始めた。

基本的にコンビニはそうも忙しくない。

田舎のコンビニの忙しさなど知れている。

だから、コンビニでは、事務所に入る時以外は、「失礼します」を使わない。

 

しかし、先日のバイトはいつもと環境が違った。

ある事情により、統括店長と別の店舗の店長の監視下により働くこととなった。

いつもはゆるりと働いている私だが、ミスをすると彼女たちが事務所から出てきて注意を受けるため、すごく緊張して、いつもより何倍も丁寧に働いていた。

私は怒られるのがものすごく苦手なため、必死だった。

挨拶もいつもの何倍もの大きさで行なっていた。

 

相方の店員の子もまだ慣れていないため、出来るだけ私が近くで仕事をしていたいが、突然尿意をもよおした。

相方の子に声をかけて、ダッシュ

急いで戻らねば!!

私は緊張やプレッシャーを感じているとき、素が出やすい。

 

「失礼します!!」

 

私の大きな声が店内に響き渡った。

かつて、このコンビニで、トイレに入る前にこれ程までに大きな声で礼儀正しく、挨拶をする人が居たであろうか。

 

ジュースを選んでいた女の子がキョトンとしてこっちを見ている…。

礼儀正しすぎるのも、玉に瑕。

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