けろけろワールド

『思わず笑顔になっちゃう』『思わず笑顔になっちゃう』そんなエピソードをエッセイにして投稿します(^O^)私のエッセイで誰かを笑顔に出来たら嬉しいな〜よろしくお願いします(^-^)

永遠の研修生

私はバイトを始めるといつも研修生止まりになってしまう。

 

初めてのバイトはアイスクリーム屋さん。

なんでもゆっくりしか行動できない私が、とても早いスピードで溶けてゆく品物を扱う仕事をなぜ選んでしまったのか。

アイス界は、アイスが好きという理由だけではやっていける世界ではないと学んだ。

 

アイスを丸めるのがままならないぐらいなら良いのだが、使用済みのスプーンをぶちまけたり、食い逃げをされたり、数々の失態を犯してしまった私は、一年ほど続けた後、「仕事ができない研修生」というレッテルを貼ったまま、辞めることとなった。

今思い返せば、「クビ」という形で辞めることにならなかったことを感謝しなければならない。

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↑お客を突如襲うスプーン

 

「あんたはバイトなんて向いてないから大人しく勉強してなさい」

と親から言われたにも関わらず、私はまた新しいバイトを見つけた。

コンサートスタッフのバイトだ。

コンサートスタッフは1日でバイトが完了し、日給も良いと友人から聞いたので、「こりゃ、やるしかないね」と思って挑戦した。

しかし、田舎住みで都会には遠方の私は一度も仕事をふられることもなく、自然消滅という形で辞めることとなった。

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最後に、今のバイト先の話である。

今のバイトはかれこれ2年ほど続けている。

優しい店長さんや店員さんに囲まれ、楽しく働かせてもらっている。

しかし、仕事力を見抜く目は厳しく、いつまで経っても研修バッチが取れなかった。

知らないおじさんに、「あれ、あんたまだ研修やってるのかい」と言われる始末である。

「こっちも好きで研修やってるわけじゃないんだよ、あんた」と言い返してやりたい。

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それからいくらか経ち、仕事も軌道に乗り出し、もうすぐ研修バッチも取れるかなと思った頃のことであった。

なんと店が別の名前に変わり、リニューアルオープンするのだという。

 

マニュアルも、服装も全て変更され、仕事内容も変わるため、全員がまた研修生となった。

もちろん私にも新たなる研修生バッチが手渡された。

あのおじさんに会ったら、「あんたまた研修だね」と言われるのだろう。

私の正アルバイトへの道のりは過酷なのであった。

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